2015年05月02日

垂紐の始末

先日Facebookに垂紐のちょっと変わったまとめ方をアップしました
思いの外多くの方にご覧いただいているようです
『もっと詳しく見たい』とのご要望も

先ず紐を小垂の裏から表へ
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表で交差させます
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一方を上から巻きつけ
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もう一方を下から上へ
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そのまま下へ下ろし、最初に巻きつけた紐を差し込みます
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紐が余ったら折り込んで調整
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上手く説明出来てますか?
慣れると簡単なんですが、、、

私も普段は大垂に巻きつけるだけで仕舞ってます
しばらく使わない時にこんなまとめ方をしています

ご参考になれば良いのですが︎




posted by 敏さん at 09:53| Comment(0) | 店主日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月11日

甲手から見る『握り』考

『甲手を見るとその人の剣風がわかる』
とおっしゃる方がいます

仕事柄いろいろお預かりするんですね

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どんな風に握っているか はよくわかりますね
それと、手首の柔らかさ
修理でのお預かりですからある程度の期間お使いになってるのに、手首が固まってる甲手もあります
柔らかい甲手をお使いの方は返し技が得意なのかな?などと思いながら修理します

さて本題
最近少し悩んでます

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一般的にはこのように握るよう指導されていると思います
ところが時々
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このように握っているのかな?と思う甲手が

この場合、手の内はどう付ければいいのか

私は上の写真のように握れるよう手の内を付けてます

『使いやすいように直す』
この観点で考えると、、、

お預かりした甲手のままに直す
うーん悩ましい







posted by 敏さん at 15:04| Comment(0) | 剣道具のこと 甲手の巻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月17日

剣道具の『飾り』

久しぶりにブログを書こうと

剣道具を作る上で『糸飾り』は必要不可欠です。

今回はその飾りをつける上で必要な前作業のご紹介を!

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このままでは針穴に通りません。
通るように細工するんですね。
先付などと言ってますが。
先を細くします。

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糸を解きます。

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余計な分を取ります。

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縒りをかけながらこのような状態にします。

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縒った中に針を差し込みます。

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糸の先端を針穴へ。

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引っ張ってこのような形に。

こうする事で糸も通せ、糸自体が擦れる事も軽減出来るんですね。

この様な下準備も大切なんです。

ちなみに、飾りをつける場合、他の糸を刺してしまわないように先端の丸い針を使います。
手芸屋さんで探したり、先端をヤスリで落としたり。C6A1E9F5-5BDE-4279-B6AD-4BBE4EDEDFC6.jpg
こんな事しながら作っています^ ^
posted by 敏さん at 18:21| Comment(0) | 剣道具のこと その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月18日

審査立ち会い 雑感

四・五段審査の立ち会いに行ってきました

年に一回ぐらいのペースで連盟に当番が回って来ます
まあ、基本的に「始め!」「止め!」「それまで!」の号令かけてるだけなんですけどね

審判と違って気は楽です
判定しなくていいですから
『今のは試合なら上げるかな?』などといろんなこと考えて立ってます

さてここからは「お前出来てるのか?」とか「勝手なこと言ってるなよ!」と指摘されると困るので、自分のことはヨイショと棚の上にあげさせて下さいね

おっ!?コレは、、、
と目を引かれる立ち合いがホントに少ないですね
確かに試合なら一本だよね!という技はありますが、、、
まず第一声で惹き付けられる事がほとんどありません
攻めて崩して打つ(打ち切る)の、攻めて崩してが感じられないんですね

「何本も打てたのに落ちた」という方はこの部分なんじゃないかなと思います
出来てる方の立ち合いはやはり見ちゃいますから

よく東京の審査は厳しい、との話を聞きます
他の道府県に比べ合格率が低いとか
でもこの審査は上位何名とか、上位何%が合格ではないんですよね
全員合格or全員不合格があり得る審査なんです
合格基準をクリアしていれば何人でも合格になるんですよ
※この基準てのがなかなか難しいんですが、、、

ちょっと変な書き方になりますが
試験である以上答えが有って、その答えを書かないといけないんですね
その答えは、審査員(全日本剣道連盟)がどんな剣道を求めているのかということだと思っています
私が考える答えは上に書きましたけど
(連盟から違ってる、と言われても責任は負いませんけど)

形の審査もとてもやさしいです
易しいではなく優しいの方ですけど
『理合』まで見てたらほぼ合格者なんて出ないでしょう
まず手順を間違わなければ合格です
今回その手順さえ間違えている受審者がかなり見受けられましたが、それは不合格の理由にはならなかったようです
なので『優しい』と表現したんですけどね
(これは連盟からお叱り受けますかね?)

立ち会いの私には合否の決定権はありませんから、陰でウダウダ言ってるだけなんですが、、、

でも毎回心から一人でも多くの方が合格されることを願ってるんですよ、ホントに
posted by 敏さん at 17:38| Comment(1) | 店主日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月12日

面布団の長さ

ここ最近面布団のカットを続けて受けました。


ご依頼主さまがさっそく写真を送っていくださいました。※掲載の了承いただいてます!


次がお預かりしたものとは別の面ですが、こちらと同じくらいの布団の長さがありました。


いかがでしょうか?
かなり違いますよね?
「軽くなった!」とのご感想も頂戴しました(⌒‐⌒)


布団の長さを計るとき、私は綴じ下(力革、ハチマキなどと呼んでますが)からの長さを見ます。

今回の面は27cmありました。
それを4cmカットして23cmに仕上げました。



最近の面は布団が短くなっています。
しっかり肩をカバーする長さが必要なのですが、ちょっと短すぎ?とも思います。

でも長すぎると振りかぶる時に引っ掛かってしまいますよね。
やはり体に合ったサイズって重要だと思います。

北海道のM様ご依頼ありがとうございました。
もうひとつの面もいかがでしょうか?
お待ちしています(笑)
posted by 敏さん at 18:06| Comment(2) | 剣道具のこと 面の巻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月29日

面布団詰めました!

「面の布団短く出来ない?」とのお問い合わせをいただきました。

写真を送っていただいたのがこちら。

今の面は布団が短いですよね!?
そのせいかやはり長く感じます。
私も学生時代使ってた面が『ダンボの耳』のように長かったので詰めたことが有ります。

さーてやりましょう!

まずは縁革をカットする分外して

バッサリ!!!

飾りがほどけないようして、縁革をつけ直しました。


こんな感じに仕上がりました。
一番上の写真と見比べてみて下さい。


化粧直しをしたら完成です!
あっ、今回クリーニングも併せてお受けしました(⌒‐⌒)

久しぶりに面布団のカットでした。
長崎県のM様、ありがとうございました!
posted by 敏さん at 19:30| Comment(0) | 剣道具のこと 面の巻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月04日

面の仕立て直し

面の仕立て直しをお願いできますか?とのお問い合わせがあり、状態を確認するため送っていただきました。


何十年前のものでしょうか?とてもしっかりした面で私は好きですねー。
ただ状態は、、、


面布団かなりの範囲で外れてます。

ここでの一番の問題は、『チカラ革』とか『ハチマキ』と呼ばれる部分

ここが切れた時に直ぐに直さなかったことだと思っています。
そのためドンドン広がってしまったんですね。

チカラ革が切れた状態だと喉元に竹刀の先が入り易く危険です。

けっこうな頻度で切れたままの方を見かけます。武道具店で巻き直しをしてもらってください。

ちなみにこの面の仕立て直しは、布団部分の痛みも激しいためお客様とゆっくり相談いたします。

修理は早め早めにm(__)m
posted by 敏さん at 18:03| Comment(0) | 剣道具のこと 面の巻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月04日

剣道具 防具?試合用のウェア?

皆さんあまりご存知ないかと思いますが、私武道具屋さんやってます。

元々剣道、いや剣術の稽古は素面素小手に木刀で行われていました。
最悪の場合死者が出ることも、、、
もちろん当時は形稽古だったと記憶してますが、、、
安心して打ち込めるように『袋竹刀』や『防具』が工夫されて、より実戦的な稽古が出来るようになったと、これも記憶してます。

打突の痛みを軽減するからこそ『防具』と呼ばれていると理解してるんですが(苦笑)
※もっと詳しく知りたい方は某センセのブログをご参照ください!(笑)


さて、実戦用と呼ばれるモノが出始めてしばらく経ちましたね。

『軽い、柔らかい、着けている感じがしない』

素晴らしいですよね!
私も試しで一組使ってみることに。

初めての稽古は母校。
相手は大学生。
基本打ちの小手を一本受けた瞬間、竹刀から右手が離れちゃいました。
痛いの何の(>_<)
その小手がコレ


実戦用と呼ばれるモノ全てを試したら訳じゃないですけど、、、

試合、特にトーナメント戦なら小手2回打たれたら敗けで終わりです。
まあ耐えられますかね!?
私は基本打ち、特に小手打ちは受けたくありません(涙)

販売店さんも「これは試合(実戦)用です」と説明されてると思いますが。

でも、使いやすい!と感じたら普段の稽古でも使いたくなっちゃいますよね。
ましてや『試合用』『稽古用』と分けて持ってらっしゃない方の場合は、、、

ちなみに私が普段使ってる小手です。


曲げられません!

仕事柄、ご依頼があれば準備せざるを得ませんが、これはなかなかのジレンマです。

ご購入の際は武道具屋さんと十分お話をしていただければと思いますm(__)m

【余談】
審査に向けての講習会、稽古会に普段の稽古用で参加される方がよくいらっしゃいますね。
その剣道着、袴、剣道具で審査を受けられるんですか?
「これは講習会で本番じゃないから」

是非本番のつもりで臨んで下さい!
積み重ねですよ!



この話を友人としたところ、、、
posted by 敏さん at 15:53| Comment(0) | 剣道具のこと 甲手の巻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月02日

むね、ムネ、胸 胴胸


前回は胴台の話でした。

今回は以前サンプルとして作った胸の写真を見つけたので
革は型押クロザン
縁も返さず切りっぱなしです。




S字ベースの飾り
白刺しと赤糸で麻の葉
白刺しはアラが目立ちますね。
丁寧さが足りませんでした。




同じくS字ベースの飾り
糸で刺すのではなく、革で編み込む様に作ってみました。
編み込みの上下左右のバランスが悪いですね。
下段は紺反に家紋を刺繍したものを挟み込んでます。

これらの胸今どうなってるんでしょうか???




最後は今稽古で使ってるもの。
革は手揉みクロザンで返し縁
本来はキチッと目打ちして刺さないといけないんですが、良く言うとランダムに、ハッキリ言えば適当に刺してしまいました。
飾り糸も途中で在庫切れ
糸の色が変わってます。
自分が使うんだからいいか、って感じですね。
笹の葉をイメージした模様を入れています。
緑色の糸がなく、ある方からは「アヒルの足跡?」と笑われましたけど。
posted by 敏さん at 14:37| Comment(0) | 剣道具のこと 胴の巻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月22日

胴の色は、、、

ここ最近久しぶりに黒胴使ってます。


竹胴は三枚持ってますが、残りの二枚はいわゆる生地胴です。

高校時代、地元の先生数名が生地胴を使ってて『いつかはクラウン』ならぬ『いつかは生地胴』と憧れてました。

社会人になり初ボーナスで購入!
嬉しかったですねー♪

ただ、その胴は広がり過ぎてバランス悪くなっちゃいました。
広目の生地胴を探してた友人とトレードしたのがこの黒胴です(笑)

そのあと手に入れたのがこれ!

最近生地胴と言うとこのタイプですね。
私の感覚ではこれは『拭き漆塗り胴』なんですけどね。

やはり『生地胴』が欲しいーーー
と言うことで、、、

なんにも加工してない本当の生地。
これは胸も自分で作ったものです。


そして使い込むと『藍』の色、『打たれた傷』全てが『味』となって二つとない自分だけの胴に育ってきてます♪

やっぱり生地、好きですねぇー(⌒‐⌒)
posted by 敏さん at 12:19| Comment(0) | 剣道具のこと 胴の巻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする